漁業・農業・飲食店という3つの柱で能登の魅力を伝える会社にて、
経営者の右腕・左腕となれる人の挑戦をお待ちしています。
(右腕:飲食店の店長、左腕:農業部門の管理者)
能登風土の取り組み
能登風土を経営するのは、七尾市出身の酒井光博さん。
彼は数年前に農業に参入して以来、様々な媒体で取り上げられてきました。
育てている野菜の魅力だけではなく、彼自身のキャリアに注目した切り口の記事が多くありました。
実は酒井さんは、20歳でUターンをしてきて農業に出会うまでの間にスナックを開業しています。
水商売から農業への転身、そして(この後ご紹介するのですが)牡蠣養殖業への参入という、他には居ないキャリアを歩んできた方だからこそ、能登の中でも注目される存在となっているのです。
能登風土は、石川県能登半島の里山里海を体現した法人。
里山=農業、里海=漁業(牡蠣養殖)を両立しており、さらに、採れた食材を提供する飲食店の経営も行っています。スピード感を持って一次産業から仕掛けていく、半農半漁ベンチャーです。
今回、新しい人材を募集するにあたっては
「能登風土から、いかに酒井さんの手を離すことができるか」をテーマに設けたそう。
地域の人や仕事で出会った人など、酒井さんの周りにはたくさんのサポーターがいらっしゃいます。
けれど、会社・事業そのものについては、ほぼ全て酒井さん一人で展開してきました。
築いてきたものを人に任せるというのは怖さもあるはずですが、酒井さんは、「色々とやりたいことはあるけど、これまでのように自分だけでどんどん進めていくには限界が来ています。だから、僕の想いに共感して右腕として動いてくれるような人が必要だと感じて募集することにしました。」と、
未来に向けて、新しい一手を打とうとしています。
じっくり、機を待った漁業への参入
「牡蠣業をやりたい」
酒井さんはあるときからこのフレーズを口に出すようになっていました。
彼の地元・七尾市中島町は牡蠣の一大産地。
最盛期には80以上、今も41の事業者が牡蠣の養殖を行っています。
担い手がどんどん減っている業界ではあるものの、牡蠣業をやりたい、と飛び込む人は少なくないそう。
だが、個人・家族経営がほとんどで事業承継を行いにくい体質であったり、
漁業権や地域のしがらみもあったりと参入障壁が高い。
また、旧式な業務フローが災いしているのか、意気揚々と始めたけど”続かない”という人も多いのが実情です。
農業での活動を通じて地域状況をよく知っていた酒井さんは焦りませんでした。
スナックと畑仕事を地道に行いながら「牡蠣業をやりたい」と口に出し続けていたそうです。
しばらくすると、病気で牡蠣業を休業をする家族と出会うことに。
その方々から「酒井くんが、全部丸ごと引き受けてくれるなら」と事業売却を受けることができたのが、2017年末のこと。
そこからの事業展開は早く、養殖業のスタートに加えて、空き店舗を改装し、
2018年2月に飲食店「かき料理専門店浜焼き能登風土」のOPENに至りました。
能登を届けるお店を開きたい
浜焼き能登風土があるのは、のと鉄道・笠師保駅の目の前。
駅前とは言えそこは能登のローカル鉄道。
日常的な利用者はほとんどいないこともあって、いわゆる”無人駅”となっています。
「牡蠣へのニーズは高まっている」と酒井さんは断言されますが、
無人駅の目の前でOPENしたお店は今、ピーク時にはランチで三回転するほどの人気店となっています。
1つ目の求人は、その飲食店を回していく「店長」の募集です。
ちなみに調理師の免許は必要ないそう。簡単な調理は業務上必要ですが、
メインはパートのおばちゃんたちが担ってくれるからとのこと。
店舗の円滑な運営を主軸ですが、飲食店の最大の強みは、目の前にお客様(観光客、地元客)がいること。
その接点を活かして新たな展開を生み出していくことを期待しています。
里山と里海の両輪あってこその能登
2つ目の求人は、農業部門の管理者の募集です。
中島菜、能登白ネギなどの能登野菜を軸に、9種類の野菜を育てています。
「農業が衰退し農地が荒れ果ててから誰かが手を上げたのでは遅く、今やらなければ10年20年先の農業の未来はない。若い世代の自分たちなら能登の農業をなんとかできるのではないか!」
そんな想いから8年前に取り組み始めた農業も、安定して出荷できる状態が続いています。
この募集をきっかけに、安定している農業部門をより高めていくためのきっかけにしたいと考えています。
酒井さんの能登風土離れの実現に向けての2つの求人。
店舗が円滑に回ることも、変わらず農作物が収穫できることも、どちらも新しい人材の重要な仕事となります。
でも、それだけじゃない。今の能登風土には、農業・漁業・飲食店と3つの柱がしっかりと立っています。
その地盤を活かして、「能登の魅力を伝えていける」チャレンジを仕掛けていきたい、
そんな想いに共感し支えてくれる仲間がほしいと酒井さんは強く思っているのです。